マレーシア探検の記(2009年3月)


(1)キャメロンはすごしやすい高原地帯

3月13日8時半にホテルを出てKuaraLumpurクアラルンプールの中心に”PuduRayaKumpleks”看板の掛かった
プドウ・ラヤ・バスターミナルに入った。2階の待合フロアに上がると、
良いタイミングでキャメロン行きの案内の兄ちゃんがバスに案内してくれた。

座ってると運転手から行き先を聞かれ、キャメロン・ハイランドと告げると、まず座れというので、いわれた代金を渡す。
切符を貰うと10分後バスは走り出した。昨日、国境のジョホール・バルからKLに行く時に
合計1時間以上も待ったことが、別の国のように思われた。

直通バスは幾つかのICを経て、高速を走ったあと"11時半ころ"と乗客に告げた。トイレしかないような停留所で20分休憩。
あとはくねくね山道を休憩なしで1時間半、キャメロン高原の中心に着いた。
ここが長距離バスの終点Tana-Rata タナ・ラタ集落だった。全員バスをおりた。

 空気がすうーっと、爽やかで驚いた。
宿を現地で手配するつもりだったから、すぐに今夜の宿探しに動いた。約45分ばかりで高台のホテルを確保した。
かねてあてにしていたのが、Hotel The Heritage。受付の印度系の娘が日本語が話せた。
チェックインして荷物を置き、部屋を出ると14時近くだった。

 さっき降りたバス停前にあったインド料理屋で、こんがり焼けた野菜と鳥のカバブ(串焼き1本)とライスを注文した。
15分余りして出てきた。
スープがついて11.5 RiMgit(1RM=33円)だから都会のレストラン並みの値段。すぐ聞き返してしまったが、
考えてみればリゾートだし、想像したよりも美味かったので、リーゾナブルな値段だった。

そのあと近くにトレッキングできる山道を見つけるため、その他の見どころ情報を手に入れるために歩きだした。 

1組の若い欧米のザックのカップルが向こうから歩いてきたので、「どこから(トレッキングを)スタートするの」と聞いてみた。
そしたら、今はただ散歩で歩いてきたんだという。
トレッキングするスタート地点は知らないか聞くと、
いまその辺りまで歩いていく途中と言うので、ご一緒した。
"Where You From?" "From USA, KansasCity!"
話を聞くと昨日はもう、ストロベリーファームやバタフライファーム、ローズガーデンへ行ってきて、
今日はこれからハニー・ビーファームにいくと云うので、アメリカの20代のペアとはバス停でお別れした。

その際に「TanahRataタナ・ラタのダウンタウンを通って街の西外れに来ると、古いバスターミナルがあり、先の公園から
トレッキングの看板があったように思う」と、さっきペアが教えてくれた方に向かった。
しかし行って見ても、看板や道しるべは見つからなかった。

結局この午後はコースの入り口は見つからず、Strawberry Farmやホテルのある、もう少し上のほうの高地リゾート
Brinchang集落まで車道を歩くことになった。Mt.Brinchang山へ登る道の始まる、xxxxVallayの奥の地点で折返して、
Camelon Hiland Golf Course をぐるりと巻くように帰った。若干歩き過ぎたが、4時間あまりのハイクとなった。
穏やかな曇り空で、照りも降りもしない天気だった。

以下は、その日の午前あるいた場所のスナップ。



(3日目) 3月13日 午後 



・Tanah-Rata集落からMt.Brinchangへの途中で見たリゾート集落 CenturyPineResort。
CenturyPineResort(2)



 やがて Taman Sedia という集落にきた。ストロベリーファームがあり、ホームステイもできる。
                                
Taman Sedia の Strawberry Farm 栽培中のイチゴ。
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Camelon Hiland Resort ホテルとゴルフコース
                                
 驚きの静寂が支配するゴルフ場。

 右奥の山は Mt.Jasarジャサール。
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 3月14日 (4日目)



 6時に起き、ホテルの向いに見えるJasar山を目指す。1階レストランで7時からの朝食は10時半までの営業だ。

 ホテル前の交差点を渡り、Jasar山へのトレールを上って行く。
5km余りだが長く感じる。まもなく山の直下の「取付き」に行き着くはずだ。

 斜面を眺めると、道しるべもないし、かすかな踏み跡以外、人の作った物はいっさいない。

 その辺りで立ち止って呆然と斜面を眺めていたら、さきほど早足で追い抜いた、大きい犬をつれた華僑系老人
(福建人らしき精悍な白髪の人)が歩いてきて、『山に登るの?なら、その斜面に付いてる足跡を辿って行きなよ』
 『しばらくで急な登りになる。10分かそこらで平らなところ(峠)に出るよ』
 『苦しいけど、道は続いている、そこをまた上って行きなさい』
 『40分くらいですぐ見晴らしがきくから、山頂はすぐそこだ』とマレーなまりの英語で教えてくれた。

・・・教わったまま、登って行った。いままでとおなじくCamelon Hiland の山道に、案内板や標識は、無い。

 日本のガイドブックに『マレーシア国立公園のトレッキングコースは整備されている』という記事を
日本国内と同じ意味では受取れないことは、明白だ。

 自分は、白髪の華僑の爺さんのおかげで、どうにかこうにか、登山道に入ることができた。
 Camelon は意外とトレッキングしに来る外国人が多い、というのが実態のようだ。



Gunung Jasar(ジャサール 1666m)山麓の集落。 住んでいたのは現地の人。
 インド系であった。

※当地域で栽培されているお茶はアッサム系とあとで聞いた。
Camelon Teaとして知られているお茶は、
イギリス東インド会社によるプランテーションによって
北東インドからもたらされた。彼らの先祖が、
Cameron でお茶を栽培して以来、定住したんだと解った。※
人跡僅少なキャメロンで彼等こそ先住民なのだ。

※について訂正。Oct15,2017
この記事を書いた当初は、インドからキャメロンへの定住した人々は
ここの紅茶と同じ北東インドのアッサム地方の出身者と思っていたが、
キャメロン高地の紅茶プランテーションに活用されたのは南インドの
ドラビダ人でありマレー全土の産業に活用されたと、複数の歴史書にある。
そういえば、彼らアッサムの肌は浅い茶色ではなく、真黒で目が輝いていた。
ジャサール山(Gunung Jasar)中腹からマラッカ方面
(朝雲で海のほうは見えない)。
上の場所の南(右)より。
マレー最高峰グヌン・タハン(Gunung Tahan、2190m)方面を望む。

Jasarジャサール山頂からみた
お向かいのブルンバン山(Gunung Berungbang、1980m)
たくさん自生しているラン

やはりランの一種?
(名前、わかったら教えてください)
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