2008年なつ中華旅行記
繁栄の広州(2)
人がいなくて、哀愁の中山紀念堂をあとにし、山の上の広州博物館をめざす。
ふたたび越秀公園(広東語"イジコンユン")に入るとき、叔母さんに呼び止められた。
早朝は気付かなかったが公園の入場は有料になのだった。
でも係りの叔母さんの物越しが静かでいい感じだ。
この公園は入って静かに楽しむことが、市民の誇りと判った。
博物館は公園のど真ん中なのだから入るしかない。
1日5元(75円)なりで入場。
(蘇州や杭州のときは公園の入場だけで5元は珍しかった。)
降りるだけの朝と正反対で、のぼる一方で広い階段でも息が上がる。

よこはばが10数mもある階段は広いので、団体もすれ違いできそう。
両脇はちょっと腰を下ろせる長い石や、屋根つきの休憩スペースが
あちらこちらにある。

上がっていく途中で、ふと見ると朝がたおりる時にいた顔ぶれだ。
もう日が高く昇って暑くなる時間だが、ゆっくりできる、ここは市民の極楽なのだった。
広州市の博物館、というよりも郷土資料館的な感じだ。
建物は1540年頃明代の建築という。展示品の種類はそれほどは多くない。
でも。古代からの典型的な中国の古陶磁をたくさんみることができた。
五つも層のある最上階からは、広州市の南側がひろく見渡せて、気持ちが好い。
建物の階段をおりて見残した展示品を振り返り、博物館をでた。
つづいて園内の坂を、けさ上ってきたほうへ、駈け下ってホテルに戻り、
預けたリュックの荷物を担ぐと、広州駅方向に急いだ。
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2.広州市客運バスターミナル
きょうは高速バスに乗って、珠海(チューハイ)デルタの郊外にあるという、古い街をみる予定だから、
できれば午前中に目的地に到達したい。ちょうど中国は発達した長距離バス網がある。
しかし、肝心の目的地を決める資料がない。身を軽くするためガイドブックは持ってない。
地図のコピーだけだ。
昨夜どこかで観光地図を買わなければならなかったのかもそれない。
しかし朝昼でも市の客運汽車中心(バスセンター)付近には雑誌、書籍の店がほとんどない。
昔からある駅前一帯がそうだ。
考える時間はあまりない。時間は昼になっている。
本で読んだ19世紀からの華僑の故郷、江門(チャンメン)行きのバスは
もうじき12時40分に出る。ほかのことは考えなかった。片道40元の切符を入手。
バス乗り場のあるビルの2階にあがったが、江門(チャンメン)行きのバスが
どのゲートから出るのか? 表示もアナウンスもはっきりしない。
案内コーナーで聞くと江門の乗り場は3階だという。
行ってゲートを見ると行き先に江門の表示はない。
もう5分ほどで出発の時間がくる。
ゲートの並びの最手前で聞くと真中あたり。真中できくと隣。
その隣で聞くとその辺という具合。
もう発車時刻! 仕方ない。直にバスをあたろう。
運転手に聞いて判ったら直接バスに乗ればいい!切符は持っている。
のんきな出札係を無視してゲートに入ると、行き先は車の窓に張ってあった。
戻って出札係に不平を言いいつつも切符を提示して乗車。発車アナウンスは普通話で
流れた。
まもなくバスが3階建ての市客運バスターミナルのスロープを降りると、
バスは一度広州駅前にもどり、またUターンして高速ランプから入った。
高速バスは40人そこそこ乗れるだけの、我が国で言えば昭和末期の長距離バス。
道路ででこぼこがあるようだし、バスもすべての窓ががたがたして乗りごこちは
いまの日本のバスとはかなり差がある。
それでも現地人の乗客はシートを倒して、寝込もうとする。
客はみな男。タバコを吹かし、好んで携帯電話でほえる。
バスは市内はずっとビルの3〜5階の高さにある、快速路(高速道路)をひた走る。
おかげで中国広東の都市風景を見るにはちょうどいい。
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3.江門までの高速道路の沿線風景
この路線は、途中下車する客がいないので 江門までノンストップだったが、
途中の車窓から 仏山−順特−鶴山 と、
広州市南郊にひろがった軽工業地帯の様子を見ることができた。
バスは広州市内をまず西に回る(環城高速公路)を走り、西のはずれで
仏山(フォーシャン)と開平(カイピン)と繋ぐ仏開高速に入る。
仏山市内の高速をしばらく走っている。10階前後の中型ビルが多い。
かなり瀟洒な、最上階が決まって南東隅が開け放たれた造りの居館の、
かなり規則正しい林立が見られる。
みなレンガかセメント(漆喰)造り。日本のように線の細い建物はない。
しばらくして(45分以上)数十m離れた沿道に、五階建ての住居ビルが整然と続い
た。
まもなく郊外に出た。ひっきりなしに現れる工場のPR板はみな新しくて
いったい何を作っているのかと、目を引く。
はじめ仏山市郊外は陶瓦(プラスチック)それも建材、
順徳市の外れでも大きな住宅機器・家財道具メーカーが多い。
途切れ途切れに小さな農場、養魚場などがつづくが、しばらくして
九江大橋の超えたあたり大きな上屋が5,6棟ある縫製工場があった。
大量に作れるのは制服?でいまは一般の下着やアパレルも縫っているだろう。
順徳からは家具、ベッドも多いが鶴山市あたりはホテル用に特化して
高級家具、厨房設備、照明・門扉などで賑わっている。
車窓から眺めるだけでも、この地の生産活動が盛んなのははっきりわかる感じだ。
商業活動、投資融資もきっと止むことがなく、飽くことも知らないだろう。
2時間ほどしてバスは江門ランプを降り、市の郊外にある客運ターミナルで客を降ろ
した。
おりから降って来たスコール状の驟雨で、建て屋の外のバス停からも巨大なターミナルに客が満ちる。
わたしは足止めを食うついでに、ココナツの菓子パンと水で軽い昼食にした。
バス停の周りは空き地と工場だけだ。
詳しい地図も売ってなかった。さて、これからどうしようか?
でも考える時間は少しあった。
(つづく)
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江門市からくたくたになって帰った晩は、広州で一番広い池を持つ流花湖公園にいくと、
公園いり口にネオンの灯るレストランがあった。少し奮発して海鮮バーベキューを食べた。

レストラン前のある公園の池のてきとうなデザインの像(プラスチック製)。
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